一歩立ち止まって考える
まえがき
福祉の学部なので、
よく福祉の話題が授業で取り上げられます。
そのなかには、心が痛くなるようなものもいくつかあります。
それらの中でも特に興味を持っているのは、
「児童虐待」…
についてです。
暗く悲しい現実です。
目を背けたくなるような話題ではありますが、
受け止めて、
よく考えてみることも必要だと思います。
今日の記事は、児童虐待に関する本を読んだ感想です。
暗く真剣なお話になるかと思います。
ここで読むのを控えても良し、
たまにはディープな世界に触れてみるのも良し…
目次ー「プチ虐待」の心理(2016)諸富祥彦 を読んで
1.日常に潜む小さな虐待
「虐待は、身近に潜んでいて誰にでも起こる可能性がある」
そう言われても
そんなわけないじゃないか!
私は絶対そんなことしない!
という反応をすると思う。
私自身も意識してれば大丈夫なんじゃないの?って思ってた。
でも、プチ虐待(=日常の小さな虐待的行為)は気づかないうちにやってしまっている場合があることを学んだ。
なぜなら、
虐待は、テレビで目にする暴力的な行為だけではないからだ。
いくつかピックアップしてみる・・・
- 厳しすぎるしつけ
- 自分の夢を子どもに託す
- スマホに面倒をみさせる
- 子どもへ手を上げることに快感を感じる
身体的な攻撃だけが虐待ではない、と言える
虐待は、魂の殺人とも言われているそうだ。
精神的ダメージの方が子どもたちを苦しめている。
2.子育ては、めんどくさい
育てられる側しか経験していないので何とも言えないが
子育ては、めんどくさい&辛い。
人前で口外するものではないが、
この気持ちを相談したくても、
相談できずに我慢している人はたくさんいらっしゃると思う。
自分の親を含め、子育てをしてらっしゃる方に対して尊敬の心でいっぱいです。
それに、
子どもは生意気なくらいがベスト!
だって子どもなんだから。
完璧にしようとして躾けるのは、
もしかしたらやりすぎなのかもしれません。
聞けば聞くほど大変に感じる”子育て”
子育て中の親にとって大切なことは、
一線を越えないこと!
だから、
一線を越えずにギリギリで踏みとどまれている親御さんたちはスゴイ!
3.スマホでネグレクト(育児放棄)!?
誰もが使うスマホ
生活では無くてはならない必需品ですよね。
でも、使い方次第で、気づかぬうちに虐待になっていることも…
子育て中にスマホを使うことのリスクは主に2つあります。
①子どもが傍にいてもスマホを使うこと
親がスマホに夢中になっているとき、
子どもにとっては無視されているのと一緒です。
親とコミュニケーションが取れず不安になります。
しかも、泣いたら泣いたで怒鳴られると
子どもには無視or怒鳴られるという最悪の選択肢しかありません。
心の絆が奪われるだけでなく
精神的に大きなダメージを受けてしまいます。
②子どもの面倒をスマホにみさせること
幼い子どもにスマホを与えておくことは、
副作用の分からない薬を飲むのに等しい行為です。
将来どんな影響が出るかわからないという恐怖感があります。
また、スマホを与えている間は、
落ち着いているように見えて
実は、自分のことを愛されていないと感じてしまうそうです。
つまり、子育て中におけるスマホ使用はとてもリスクを伴います。
あとがき
実際に児童虐待をしてしまった親たちの多くが、
虐待が悪いことと分かっていながら、
せざるを得ない状況に陥っています。
子どもが被害者であることは事実ですが、
加害者になっている親も、
被害者としての一面を持っていることを知りました。
虐待は、とても複雑であり、身近にも潜んでいます。
一歩立ち止まって考えることが必要です。